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価格設定
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SAPの根幹である、[[条件テクニック]]を利用した価格管理について。 価格決定とも呼ばれ、英語ではPricingと表記される。 * 概要 [#g6cd894f] なお、ここでは[[標準価格設定>グローバルトレード管理/標準価格設定]]の世界を語ることとし、[[グローバルトレード管理]]においては[[販売価格設定>グローバルトレード管理/販売価格設定]]参照のこと。 ** 構成について [#q3150b90] 価格の世界は[[条件テクニック]]で実現される。 -[[価格決定表>価格設定/価格決定表]] 本体価格・付随費用・税などについて決定/計算する、文字どおり価格を決定する表形式のコンフィグ。 [[販売側>販売管理]]では、[[受注伝票タイプ>販売管理/受注伝票タイプ]]の[[伝票価格決定区分>販売管理/伝票価格決定区分]]、[[受注先>得意先マスタ/販売エリアビュー]]の[[得意先価格決定区分>得意先マスタ/得意先価格決定区分]]、[[販売エリア>販売管理/販売エリア]]によって、どの[[価格決定表>価格設定/価格決定表]]を使用するかが決まる。 [[購買側>購買管理]]では、[[仕入先>仕入先マスタ/購買ビュー]]の[[仕入先価格決定区分>仕入先マスタ/仕入先価格決定区分]]、[[購買組織>購買管理/購買組織]]自体または紐付いている[[価格決定表グループ>価格設定/価格決定表グループ]]という2つの要素により決定される。 簡単に言うと、[[販売管理]]側は3D、[[購買管理]]側は2Dで決まる。 -[[条件タイプ>条件テクニック/条件タイプ]] 価格の要素。 ここで指す価格とは本体価格のみならず、付随費用・顧客リベート・各種税・原価etcの商いに係る全てのエレメントを意味し、それらが保持する性質を司る。 具体的には、数量依存なのか固定金額なのか%形式なのか、マニュアル入力の可否、通貨換算の有無、[[検索順序>条件テクニック/検索順序]]の割当、有効期間の有無、スケール有無など。 -[[条件テーブル>条件テクニック/条件テーブル]] 上記で指す、自社組織・顧客(得意先マスタ/受注先や得意先マスタ/出荷先などの登場人物)・商品(末端コードそのもの、商品のグルーピング要素)について、[[項目カタログ>条件テクニック/項目カタログ]]で選択可能な範疇にて任意に定義する。 なお、ユーザが追加定義した項目についても利用可能ではあるが、価格決定のための[[Exit>SAPの拡張手段#b1976726]]実装が必要な場合もある。 -[[条件マスタ>条件テクニック/条件マスタ]] [[条件テーブル>条件テクニック/条件テーブル]]で定義した切り口+[[条件タイプ>条件テクニック/条件タイプ]]+値の組み合わせをマスタ化したもの。 「値」については、@や%の入力形式やスケール有無などについては[[条件タイプ>条件テクニック/条件タイプ]]に依存する。 なお、切り口に品目が存在する場合は、品目マスタの[[数量単位>ロジスティクス共通/数量単位]]([[販売単位>販売管理/販売単位]]、[[基本数量単位>品目マスタ/基本数量単位]])に依存する。 -[[限定条件>SAPの拡張手段#u3cfb943]] [[条件マスタ>条件テクニック/条件マスタ]]の検索について、「特定ケースは読み込まない」という動きをコントロールする要素である。 例えば、有償販売のみ価格マスタを読み込む、特定の税は[[無償出荷>販売管理/無償出荷]]の場合のみ読み込むなど。 -[[検索順序>条件テクニック/検索順序]] 文字通り、条件マスタを検索する順序を定義する。 一般的には、細微な条件から読み込み、順に荒い条件を検索していく。 具体的には、まず[[販売組織>販売管理/販売組織]]+[[得意先マスタ/受注先]]+[[品目マスタ]]で価格を探し、次に[[販売組織>販売管理/販売組織]]+[[品目マスタ]]、それでもなければ[[品目マスタ]]のみ・・・といった具合。 そして[[条件テーブル>条件テクニック/条件テーブル]]の検索に、If~thenの動きを加えるのが[[限定条件>SAPの拡張手段#u3cfb943]]である。 ** 計算について [#uacabdb3] 主たる項目は、[[条件レート>価格設定/条件レート]]、[[条件基礎値>価格設定/条件基礎値]]、[[条件金額>価格設定/条件金額]]。 簡単に言うと[[条件レート>価格設定/条件レート]]は単価、[[条件基礎値>価格設定/条件基礎値]]はパーセント計算などで基準とする値、[[条件金額>価格設定/条件金額]]は最終的においくらでしたという金額。 ** 伝票との繋ぎについて [#j069b8f2] まず、''標準の伝票入力の世界と、価格の世界は全く違う''と言っておく。 何が違うって、そもそも主プログラムが違っていて、[[通信構造>条件テクニック/通信構造]]と呼ばれる構造を使用し、小計項目や専用の金額項目で双方の世界を繋いで連携している。 具体的には、[[価格決定表>価格設定/価格決定表]]の小計項目にAと入力すれば、通信構造KOMPのCMPREという項目に金額が入り、本体の伝票明細の「与信金額」という項目に繋がり、ここで初めて[[与信管理]]とと連携する動きとなる。 ** 補足 [#w42f4b99] 一般的には価格と言えば暗黙のうちに[[受注伝票>販売管理/受注伝票]]および[[請求伝票>販売管理/請求伝票]]を指すが、実は[[輸送管理>物流管理/輸送管理]]を使用していない場合、[[出荷伝票>物流管理/出荷伝票]]のヘッダに、出荷費用や運送費など出荷関連の価格条件を入力することができる。 にも関わらずあまり導入されていない理由は、[[出荷伝票>物流管理/出荷伝票]]の段階で細々と入力するよか一律[[請求伝票>販売管理/請求伝票]]でいいじゃんという二度手間論、「[[出荷伝票>物流管理/出荷伝票]]を編集できる人間 = お金的なものに触れていい人間ではない」という統制的な理由、他にもっと便利な手段があるから・・・などが考えられる。 * まとめ前のメモ [#e41d7a11] -[[価格設定タイプ>価格設定/価格設定タイプ]] -[[価格設定レポート>価格設定/価格設定レポート]] -[[条件更新>価格設定/条件更新]] -[[条件索引>価格設定/条件索引]] -[[条件除外>価格設定/条件除外]] -[[条件選択>価格設定/条件選択]] ~ ~ CENTER:【スポンサードリンク】 #htmlinsert(amazon_book_sap_system_implement) ~ ~ ---- #pcomment(reply)
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SAPの根幹である、[[条件テクニック]]を利用した価格管理について。 価格決定とも呼ばれ、英語ではPricingと表記される。 * 概要 [#g6cd894f] なお、ここでは[[標準価格設定>グローバルトレード管理/標準価格設定]]の世界を語ることとし、[[グローバルトレード管理]]においては[[販売価格設定>グローバルトレード管理/販売価格設定]]参照のこと。 ** 構成について [#q3150b90] 価格の世界は[[条件テクニック]]で実現される。 -[[価格決定表>価格設定/価格決定表]] 本体価格・付随費用・税などについて決定/計算する、文字どおり価格を決定する表形式のコンフィグ。 [[販売側>販売管理]]では、[[受注伝票タイプ>販売管理/受注伝票タイプ]]の[[伝票価格決定区分>販売管理/伝票価格決定区分]]、[[受注先>得意先マスタ/販売エリアビュー]]の[[得意先価格決定区分>得意先マスタ/得意先価格決定区分]]、[[販売エリア>販売管理/販売エリア]]によって、どの[[価格決定表>価格設定/価格決定表]]を使用するかが決まる。 [[購買側>購買管理]]では、[[仕入先>仕入先マスタ/購買ビュー]]の[[仕入先価格決定区分>仕入先マスタ/仕入先価格決定区分]]、[[購買組織>購買管理/購買組織]]自体または紐付いている[[価格決定表グループ>価格設定/価格決定表グループ]]という2つの要素により決定される。 簡単に言うと、[[販売管理]]側は3D、[[購買管理]]側は2Dで決まる。 -[[条件タイプ>条件テクニック/条件タイプ]] 価格の要素。 ここで指す価格とは本体価格のみならず、付随費用・顧客リベート・各種税・原価etcの商いに係る全てのエレメントを意味し、それらが保持する性質を司る。 具体的には、数量依存なのか固定金額なのか%形式なのか、マニュアル入力の可否、通貨換算の有無、[[検索順序>条件テクニック/検索順序]]の割当、有効期間の有無、スケール有無など。 -[[条件テーブル>条件テクニック/条件テーブル]] 上記で指す、自社組織・顧客(得意先マスタ/受注先や得意先マスタ/出荷先などの登場人物)・商品(末端コードそのもの、商品のグルーピング要素)について、[[項目カタログ>条件テクニック/項目カタログ]]で選択可能な範疇にて任意に定義する。 なお、ユーザが追加定義した項目についても利用可能ではあるが、価格決定のための[[Exit>SAPの拡張手段#b1976726]]実装が必要な場合もある。 -[[条件マスタ>条件テクニック/条件マスタ]] [[条件テーブル>条件テクニック/条件テーブル]]で定義した切り口+[[条件タイプ>条件テクニック/条件タイプ]]+値の組み合わせをマスタ化したもの。 「値」については、@や%の入力形式やスケール有無などについては[[条件タイプ>条件テクニック/条件タイプ]]に依存する。 なお、切り口に品目が存在する場合は、品目マスタの[[数量単位>ロジスティクス共通/数量単位]]([[販売単位>販売管理/販売単位]]、[[基本数量単位>品目マスタ/基本数量単位]])に依存する。 -[[限定条件>SAPの拡張手段#u3cfb943]] [[条件マスタ>条件テクニック/条件マスタ]]の検索について、「特定ケースは読み込まない」という動きをコントロールする要素である。 例えば、有償販売のみ価格マスタを読み込む、特定の税は[[無償出荷>販売管理/無償出荷]]の場合のみ読み込むなど。 -[[検索順序>条件テクニック/検索順序]] 文字通り、条件マスタを検索する順序を定義する。 一般的には、細微な条件から読み込み、順に荒い条件を検索していく。 具体的には、まず[[販売組織>販売管理/販売組織]]+[[得意先マスタ/受注先]]+[[品目マスタ]]で価格を探し、次に[[販売組織>販売管理/販売組織]]+[[品目マスタ]]、それでもなければ[[品目マスタ]]のみ・・・といった具合。 そして[[条件テーブル>条件テクニック/条件テーブル]]の検索に、If~thenの動きを加えるのが[[限定条件>SAPの拡張手段#u3cfb943]]である。 ** 計算について [#uacabdb3] 主たる項目は、[[条件レート>価格設定/条件レート]]、[[条件基礎値>価格設定/条件基礎値]]、[[条件金額>価格設定/条件金額]]。 簡単に言うと[[条件レート>価格設定/条件レート]]は単価、[[条件基礎値>価格設定/条件基礎値]]はパーセント計算などで基準とする値、[[条件金額>価格設定/条件金額]]は最終的においくらでしたという金額。 ** 伝票との繋ぎについて [#j069b8f2] まず、''標準の伝票入力の世界と、価格の世界は全く違う''と言っておく。 何が違うって、そもそも主プログラムが違っていて、[[通信構造>条件テクニック/通信構造]]と呼ばれる構造を使用し、小計項目や専用の金額項目で双方の世界を繋いで連携している。 具体的には、[[価格決定表>価格設定/価格決定表]]の小計項目にAと入力すれば、通信構造KOMPのCMPREという項目に金額が入り、本体の伝票明細の「与信金額」という項目に繋がり、ここで初めて[[与信管理]]とと連携する動きとなる。 ** 補足 [#w42f4b99] 一般的には価格と言えば暗黙のうちに[[受注伝票>販売管理/受注伝票]]および[[請求伝票>販売管理/請求伝票]]を指すが、実は[[輸送管理>物流管理/輸送管理]]を使用していない場合、[[出荷伝票>物流管理/出荷伝票]]のヘッダに、出荷費用や運送費など出荷関連の価格条件を入力することができる。 にも関わらずあまり導入されていない理由は、[[出荷伝票>物流管理/出荷伝票]]の段階で細々と入力するよか一律[[請求伝票>販売管理/請求伝票]]でいいじゃんという二度手間論、「[[出荷伝票>物流管理/出荷伝票]]を編集できる人間 = お金的なものに触れていい人間ではない」という統制的な理由、他にもっと便利な手段があるから・・・などが考えられる。 * まとめ前のメモ [#e41d7a11] -[[価格設定タイプ>価格設定/価格設定タイプ]] -[[価格設定レポート>価格設定/価格設定レポート]] -[[条件更新>価格設定/条件更新]] -[[条件索引>価格設定/条件索引]] -[[条件除外>価格設定/条件除外]] -[[条件選択>価格設定/条件選択]] ~ ~ CENTER:【スポンサードリンク】 #htmlinsert(amazon_book_sap_system_implement) ~ ~ ---- #pcomment(reply)
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