[[資本金>財務会計/資本金]]を減らすこと。
[[増資>財務会計/増資]]の逆。
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* 概要 [#d61d3a4d]
[[資本金>財務会計/資本金]]とは会社の持ち金のようなものなわけで、減資を検討する際の大抵は会社の業績が悪く、一般的には当然ながらネガティブな印象。
** 減資の背景 [#s8486dcc]
わざわざ減らすには理由があり、大きくは下記。
いずれについても、会社の規模を小さくすることが目的ではない。
*** 株主への還元 [#f43b0936]
利益を配当するのではなく、[[資本金>財務会計/資本金]]を減らすことで行うというもの。
具体的には、[[自己株式>財務会計/自己株式]]の買取と消去をもって行い、これを''有償減資''という。
簡単に言えば、[[資本金>財務会計/資本金]]を減らして[[剰余金>財務会計/剰余金]]に振り替えることで株主への分配を行うのだが、この「株主の分配」というのが要件となっている。
株主から買い取った株を消去することで、それ以外の株主の持ち株比率を上げるという意味も持つ。
*** 損失の補填 [#r61fd3bc]
簡単に言えば、多額の赤字が出ている場合に[[資本金>財務会計/資本金]]を減らすことで穴埋めしようというもの。
具体的には、[[資本金>財務会計/資本金]]を取り崩して[[剰余金>財務会計/剰余金]]とし、その[[剰余金>財務会計/剰余金]]と赤字を相殺するという方法であり、これを''無償減資''という。
取り崩した[[剰余金>財務会計/剰余金]]は[[減資剰余金>財務会計/減資剰余金]]となるが、株式総会の決議をもって[[資本準備金>財務会計/資本準備金]]として積み立てることも可能。
なお、原則として[[資本取引>財務会計/資本取引]]と[[損益取引>財務会計/損益取引]]を混同してはならないが、減資金額を欠損金に充当する場合はokとのこと。
これは、払込資本としての性格を持つ[[自己株式>株式会社/自己株式]]の処分においても同様となる。
これは、払込資本としての性格を持つ[[自己株式>財務会計/自己株式]]の処分においても同様となる。
*** 会社の再生と株主の入れ替え [#pa8feeb3]
まず会社がすべての株式を買い取り、既存の株式を消却(100%減資)する。
その後で新株の発行による[[増資>財務会計/増資]]を行うことで、株主の刷新が可能となる。
** 手続きと会社法上の要件 [#h3b4e1d2]
何を目的に減資するかにより、会社法が要求する決議要件に差がある。
減資+[[剰余金>財務会計/剰余金]]配当は株主総会の特別決議、欠損金の補填は株主総会の普通決議、新株の発行+減資は取締役会の決議。
※ただし、いずれも厳密な要件は要確認
上記のケースに応じて決議により減資の承認を取り、債権者保護の手続きを行い、異議申立期日が到来し、減資効力発生日が到来し、変更登記を行うことで手続きが完了する。
* 関連ページ [#c3ec81cd]
[[【資本】 資本と利益の混同禁止 / 資本金を減資したとき、利益剰余金を直接増やせるか? >http://studymeeting.blogspot.jp/2011/08/blog-post.html]]
[[会社の減資>http://ma.office-tomiyama.com/28.html]]
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