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在庫管理/仕入先受託品 の変更点

Top/在庫管理/仕入先受託品

自分とこに在庫があるが、[[サプライヤ>仕入先マスタ]]のものである在庫のこと。
Vendor Managed Stock、略してVMIとも呼ばれる。

* 概要 [#pf84e7b2]
[[サプライヤ>仕入先マスタ]]が、向こうから見た得意先 = 自社の[[保管場所>ロジスティクス共通/保管場所]]で在庫を管理している状態。

在庫の保管中は[[サプライヤ>仕入先マスタ]]に所有権があり、払出に伴い債務が発生する。

このため、都度または月次など定期的に受託在庫の払出を[[サプライヤ>仕入先マスタ]]に通知し、債務を立てる。
[[得意先預託品>在庫管理/得意先預託品]]の逆バージョン。

** VMIと引き取り責任 [#f633b511]
VMIは自社資産ではなく仕入先の資産であり、大抵は自社の敷地内や近所に置いて、必要なタイミングで必要な数量を引き出し、その対価だけを支払うプロセスとなる。

で、置きっぱなしにして使わなかった分や半端に使って残ったもの、消費期限が切れたものをどうするか?という問題がある。

富山の薬売りや例えられることもあるが、利用者側から見ると「使っていないんだから払う必要なんてないでしょ」、仕入先から見ると「あなた方のために調達・生産をして、あなた方のところに置いといてあげてるんだから、ちゃんと使い切ってくね。使いきれなかった分や期限切れになった分はそっち持ちね」となり、そのリスクと費用をどちらが負担するか?という問題がある。

それが消費サイクルの早いものであったり消費期限が長かったりすると、実質的に論点とならないことも多いのだが、在庫の額が大きい場合や足の早いものであると重要事項となる。

で、VMIベンダーに手配を依頼するにあたって、「安全在庫数的に定めた数量-こちらが消費した分=VMIベンダーが自動的に補充する数量」という方法と、「こちらが必要数の見込みと日付を意思表示して手配を依頼する」という方法があるのだが、前者の場合は自動的に在庫補充がされることもあって利用者側には引き取り責任はなし、後者の場合は手配を依頼したからには使ってもらわなければ困る!ということもあり、引き取り責任を伴うことも多い。

引き取り責任を伴う場合はサプライヤにとってリスクが軽減され、実質的には納入した数量は不良品以外はすべて売れるわけなのでハッピーだ。

しかし、引き取り責任を伴わない場合、その顧客のために確保した在庫が売れなかったり、日が経ってしまったころには他の客に買ってもらえない状況になっていたり、他社に向けてサプライヤにとっては通常の在庫販売よりもリスクと手間を負うため、よほど安定した数量を安定した単価で販売できない限りメリットがないとも言える。

つまり、引き取り責任のないVMIは単なる相手先へのサービス、引き取り責任のあるVMIは実質的なまとめ売りということになる。

引き取り責任を持たされるなんてVMIじゃない!ということも言えるのだが、サプライヤ側だけがリスクを持つとなるとサプライヤ側にしてみればVMIをするメリットがないわけなので、一言にVMIといっても対象となる財・その汎用性・使用期限・業界の商習慣などに依存して多様な形態で契約が結ばれる。

自動販売機に例えるなら、缶ジュースのように汎用性が高く誰にでも売ることができ、しかも消費期限が長く保存や保管および運送にも大きな負荷がかからないので、実態として引き取り責任の有無やサプライヤのリスクを論ずる重要性が低くなるのだが、取り扱う財が最終製品を作るための部品のうち使い回しが利かない専門部品だった場合、その顧客だけが売り先であり売れなかった場合サプライヤの丸損になってしまうわけで、不当なリスクの転化であるという見方もできる。

もちろん一般的には客の方が強い等の事情があることは確かだが、行き過ぎてしまうと下請法や類する法令に抵触してしまうリスクもある。


* 関連ページ [#ee6556ec]
[[SAP  Help>http://help.sap.com/saphelp_afs63/helpdata/ja/7d/e3c765d4d011d3bc0d00a0c92f0691/content.htm]]


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