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ロジスティクス共通/洋上在庫 の変更点


いわゆる輸送中の商材を指す。
輸送中の在庫や商品を指し、広義では自社とサプライヤおよび顧客との間の物流過程のもの、狭義では輸入取引におけるサプライヤ側の港を出発し日本に到着していない状態の在庫。


* 概要 [#z1cde5dc]
まずは総括として、''倉庫在庫ではないが、自社が責任あるいは所有権を保持する状態の[[財>財務会計/財]]''と表現することができる。

これについて、[[在庫出荷取引>販売管理/仕入先直送]]、[[仕入先直送取引>販売管理/仕入先直送]]、CustomerとSupplierをつなぐが[[仕入先直送取引>販売管理/仕入先直送]]のように主体的に商いに関わらないコミッション取引で取り扱いの性質が異なる。

** 在庫出荷取引 [#b6e87159]
在庫出荷においては、倉庫から払い出した瞬間に自社の在庫管理対象ではなくなり、かつDDPに代表されるtermでは、先方への着荷まで自社が責任ないしリスクを持つ。

具体的には、一般的に[[出庫確認>物流管理/出庫確認]]時に在庫の相手勘定として[[売上原価>財務会計/売上原価]]を計上するが、これを''販売積送品''という勘定をもって表現する。
その後、着荷や先方検収の日付をもって[[請求伝票>販売管理/請求伝票]]を登録するのだが、ここで一般的な「売掛/売上」という仕訳と共に、''[[売上原価>財務会計/売上原価]]/販売積送品''という仕訳を起こし、帳尻を合わせる。
取引通貨が外貨であっても、自社在庫であるためにVPRSを経由して国内通貨額で管理されており、必ずバランスするということもポイント。

これにより、
-もし売上計上を先方検収まで待ってしまうと、倉庫に存在しない在庫がシステム上存在してしまうが、これにより解決する
-在庫の払出は[[B/S>財務会計/貸借対照表]]や[[C/F>財務会計/キャッシュフロー計算書]]にインパクトがあるが、販売積送品という[[B/S>財務会計/貸借対照表]]勘定が吸収する((小細工の余地がなくなる、とも言うが))
-出荷=在庫の払出と着荷=売上計上が月を跨ぐ場合でも、[[売上原価>財務会計/売上原価]]と売上の期間帰属にズレが出なくなる

などのメリットが享受でき、詳細は[[販売積送品ソリューション>ソリューション/販売積送品]]を参照されたい。

後述の[[仕入先直送取引>販売管理/仕入先直送]]と違い、技術的および運用面でのハードルは存在しないため、[[IFRS>財務会計/国際財務報告基準]]の適用は置いておいても、是非この基準の適用をお勧めする。

* 仕入先直送取引 [#wec42f0b]
難易度が高いのがこちら。

SAPの標準プロセスでは[[請求書照合>購買管理/請求書照合]]での[[売上原価>財務会計/売上原価]]計上なわけだが、上記の在庫出荷取引と同じノリで考えると、諸々のハードルが登場する。

実現論としては、同様に積送中の資産を表現する勘定コードを用意し、[[仮勘定>財務会計/仮勘定]]のように使用するのだが、''売りと買いで通貨やレートが異なる場合に為替差が出る''という課題がある。

当然ながら[[アドオン]]なしに金額をマッチさせるような標準機能は用意されておらず、取引ごとにバランスさせようと思ったら[[価格決定表>価格設定/価格決定表]]に計算用の[[条件タイプ>条件テクニック/条件タイプ]]やルーチンを用意するか、または日次バッチでの伝票登録が必要となる。

週次や月次など「定期的に帳尻を合わせればいいや」と妥協する場合は、その都度[[アドオン]]機能を実行したり、更に妥協して勘定残高ベースで振り替えればいいや・・・という易きに流れる案もある。

但し、商社のように取引別・契約別の損益を重視したり為替差が重要なファクターとなる場合は、決して歓迎されないだろう。

* コミッション取引 [#b17fdedb]
この商いにおいては、自社が在庫管理している商材を扱うわけでもなければリスクを負うわけでもないため、全く考えなくて良い。


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