財務会計/勘定コード のバックアップ(No.1)
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- 1 (2014-06-26 (木) 11:05:02)
財務会計に記帳する、勘定科目のこと。英語ではAccount Code/Accounting Codeと表記する。
概要 †
SAPの重大な存在意義である金勘定の、最も大きな軸となるマスタ。 属する勘定コード表レベル&その下位にあたる実際に取り扱う会社コードレベルと、他の主要マスタと同じく階層構造になっている。
ここから財務諸表バージョンを編集しB/SやP/Lを出力したり、管理会計における原価要素を登録し原価要素会計に繋げたり、レポーティングのためのセットを編集したり、SAPの中では品目マスタや得意先/仕入先に並ぶ重要な要素となる。
デザインについて †
粒度 †
似たような勘定・分ける必要のない勘定の存在を許してしまうと、コンフィグやCOグループマスタのメンテが煩雑になり保守性が低下、変更に弱くなってしまう。 これはAs-Isをマッピングすると陥ってしまいがちな現象で、なぜAs-Isがそうなっているかというと、多くの場合は勘定を分けるしかレポーティングする術が無いことに起因する。 SAPでは多様な切り口があったり、管理会計をはじめ目的に合わせた機能を用いることで財務会計に全ての機能を求めずに済むわけなので、面倒だし露骨に「ウチらの仕事に文句あんのか」という顔をユーザにされたりもするが、ロジ側を含めたシステム全体の品質に関わるため継続的に啓蒙・誘導活動を続けていきたいものである。
コード体系 †
COグループマスタを利用したレポートペインタや財務諸表バージョンの定義、ひいては間接費配賦の利用などにおいても、基本的にはまとまりのよい範囲でfrom〜toを定めることを念頭に置く。
具体的には、下記の様なもの。便宜的に数字で表したが、A〜Eの英字でもわかりやすい。 これらに加え、より細微な管理ニーズが出てきた場合に備え何桁かの枝番を用意しておけばok。
- 資産:1000000000〜1999999999
- 負債:2000000000〜2999999999
- 資本:3000000000〜3999999999
- 収益:4000000000〜4999999999
- 費用:5000000000〜5999999999
こうしておき、財務諸表バージョンやグループマスタに範囲として定義しておけば、コードが増えようが廃止されようがメンテしなくてよい作りにすることができる。
登録方法について †
本稼働前 †
代表的な手段として、CATTや汎用バッチインプットが挙げられる。 後者はPJが購入しているなら・・・なので、まぁ多くの場合は前者で良いだろう。タダだし。
検証機〜本番機においても同様だが、この場合は元ファイルの編集ミス・バージョン管理の不徹底・複数担当者メンテによる齟齬などに気をつけないと危ないので注意。
また、筆者は試したことが無いが、下記の手順でもできるようだ。
- マスタ自体を開発機や検証機の元環境に登録
- トランザクションコードFS15で物理ファイルを生成
- 作成した物理ファイルをコピー先の環境へ置く
- トランザクションコードFS16でサーバに置いた物理ファイルより更新
本稼働後 †
稼働後はそんなにポコポコ増えるものではないため、メンテナンスは標準で用意されているTr-CD:FSP0とFSS0がで構わないと思う。品目マスタと違ってうんざりするほどのビューがあるわけでもないし。 なお、勘定をいじっていい人間であれば実質どちらをメンテナンスしても構わないケースが殆どであるため、双方を兼ねるFS00一本でよいかと思う。
ビューと項目 †
勘定コード表レベル †
ひとまず、取り扱う組織が使用する勘定コード表レベルで定義する。
タイプ/テキストタブ †
- 勘定コード表での管理 勘定がB/SのものなのかP/Lのものなのか、コードの番号範囲や入力項目をコントロールする勘定グループは何であるかを指定する。
- テキスト 20文字の短と、50文字の長を指定。
- 勘定コード表の連結データ
キーワード/翻訳タブ †
情報タブ †
登録日付および登録者、グループ勘定コード表。 後者については、割り当てられた勘定コード表でない勘定コード表で財務諸表を照会するために設定し、例えば中国はお国で決められたものがあるので、それでレポーティングするための割当。
会社コードビュー †
次に、使用する会社コードごとに拡張する。
管理データタブ †
- 勘定通貨 その勘定コードが機軸とする通貨コードを指定する。通常は会社コード通貨。
- 国内通貨フラグ チェックすると、その勘定は外貨 = 会社コード通貨以外で転記しても国内通貨額のみが更新される。
- 評価グループ 使ったことがない。
- 税カテゴリ 勘定コードに転記してよい税コードおよびその種類を定義する。
- 税コードなし転記可フラグ 伝票の明細に税コードが割り当てられていなくとも転記していいよ、ってフラグ。
- 統制勘定区分 代表的な例では、その勘定が債権/債務絡みの場合に設定する。 システム的に言えば、補助元帳と総勘定元帳のつなぎ区分のようなもの。
- 代替勘定コード 財務諸表バージョンを使用して財務諸表を出力するにあたり、レガシーのコードなど同じ勘定コード表の中で代替となるコードを使用する場合に設定するらしい。
- 外部勘定フラグ 使ったことがない。
- インフレーションキー インフレーション会計を使用する場合に割り当てるらしい。
- 許容範囲グループ 使ったことがない。
- 明細消込管理フラグ これにチェックすると、消込管理の対象勘定となる。
- 明細照会フラグ 勘定コード明細照会を利用可能とするか否か。基本的にはOnでよいのではなかろうか。
- ソートキーの内容 レポーティングや消込で大活躍のソートキーだが、デフォルトで何を割り当てるかを設定する。 各種の日付や伝票番号がデフォルトで用意されており、また任意定義も可能。
- 権限グループ 権限オブジェクトに割り当てる権限項目の値とリンクさせるフィールド。
- 記帳担当者 連絡文書なり標準レポートなりで使う。確か。
- ジョイントベンチャ会計のリカバリフラグ 使ったことがない。
登録/銀行/金利タブ †
- 項目ステータスグループ 任意入力・必須入力・非表示など、伝票登録時における項目の画面レイアウトを調整するキー。 なお、画面レイアウトについては転記キーにも依存するため、必ずしもここで一意になるわけではない。
- 自動仕訳のみフラグ これをチェックすると、マニュアル計上が不可能となる。 更新ルートを絞るため、システム自動処理だけの更新としたい場合に設定する。
- 自動仕訳への情報追加可能フラグ 自動仕訳で起きた明細への更新を可能とするフラグらしい。
- 統制勘定入力可能フラグ あまり意識して設定した記憶がない。
- 計画レベル 資金管理で使用する項目。
- キャッシュフロー関連フラグ 名前だけで判断するとキャッシュフロー計算書のための項目だとは思われるが、使ったことがない。
- 取引銀行 口座勘定である場合に割り当てる。
- 口座ID 取引銀行とともに設定する。
- 金利計算フラグ 自動金利計算を行う場合に割り当てるらしい。
- 金利計算周期 何ヶ月単位で計算するかを設定するらしい。
- 最終金利計算基準日 金利計算プログラムってのを使うらしい。
- 最終金利計算実行日 金利計算プログラムってのを使うらしい。
情報タブ †
勘定コード表レベルで表示されている項目は割愛するが、対象の財務会計/会社コードの勘定コード表や会社コードの国コード、会社コードが属する管理領域などが表示される。
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