販売管理/仕入先直送
Last-modified: 2014-06-26 (木) 11:05:00
顧客への商品供給元が自社在庫でなく仕入先から直接納品するモデルの取引で、Back to Back(バックトゥバック、B2B)やDrop Shipmentとも呼ばれる。
SAP標準のプロセス †
- 受注伝票入力と、購買依頼伝票の登録 受注伝票タイプはOR、受注明細カテゴリはTAS。
- 購買発注伝票入力 伝票タイプはNB(たしか)、発注明細カテゴリはS、勘定設定カテゴリはC。 明細の勘定設定タブに受注伝票番号+明細番号。
- 仮入庫ありの場合は、サプライヤの出荷通知をトリガに登録
- 請求書照合入力
- 請求伝票入力
余談だが、購買発注伝票を入庫ありにして在庫計上し、出荷伝票で実際に在庫を払い出す・・・というデザインを見たことがある。しかも、所要のために受注在庫にしていた。 顔が赤くなった。
まとめ前のメモ †
直送返品について †
在庫の返品ほど頻度が高くは無く、大抵はレアケースと呼んで差し支えないため、手の凝った用意をするValueは無いと言える。 が、当然ながら手順は確立しておかねばならないわけで、その際のプロセス定義の要となるのはこのシナリオで外部帳票が必要となるか否かであり、代表的な実現手段を下記に挙げる。
売り先と買い先を逆にして、通常の直送プロセスを流す †
- メリット
- なにより、手軽
- 追加のマニュアル作成やトレーニングが不要
- デメリットおよび前提条件
- 売り先と買い先の双方が、得意先マスタと仕入先マスタにそれぞれ登録されていなければならない
- 「得意先マスタと仕入先マスタ間の債権・債務を相殺できる運用である」という前提条件がつき、マスタ間の繋がりやマニュアルが整備されている必要がある
- 外部帳票のタイトルを伝票タイプや出力タイプで分岐する制御をしている場合、なにがしかの識別子がないといつも通りの外部帳票が印刷されてしまう
- 所詮は小手先の小細工であるため、こういう逃げ方をすると、ちょっとの想定外で無理が出る
- 分析統計上、通常の売上や仕入と区別がつきにくく、件数が非常に少ないことが前提。
- 売値で買い戻すため、標準原価の品目なら購入価格差異、移動平均や分割評価の品目なら売上原価がそれぞれ不自然に膨らんでしまうため、原価単価や粗利の統計においてノイズになる
それ用の伝票タイプなどを作り、プロセスフローを住み分ける †
- メリット
- こちら方が処理が本来的。
- 王道を行くため変化や想定外の要件に強く、追加要望が出ても正流と住み分けるため、つぶしがきく
- デメリットおよび前提条件
- フローが増加することでコンフィグやアドオンの箇所が増えがち
- 上記に伴い、テストやトレーニング、マニュアル作成工数などがそれなりに増える
インドでの直送 †
一緒に仕事をしたインド人曰く、インドで直送を商う場合、買い手に売値を示さなければならないそうな。 もちろん、その会社の独自のコネクションやサプライチェーンがあるからこそ仕入れができる等の付加価値がある場合は良いのだろうが、買値がガラス張りである以上、原産国や高品質に強い制約がない場合は日本の商社のようなスタイルで利益を重ねるモデルは立ち行かないのだろう。 ちなみにその時に聞いたのだが、人材派遣のことはBody Shopping(ボディショッピング)というのだとか。露骨すぎて笑ってしまった。
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