財務会計/特別目的元帳
Last-modified: 2014-06-26 (木) 11:05:00
財務会計の機能のうち、その名の通り総勘定元帳とは別に、「特別な目的」のもと記録と集計が可能な元帳のこと。 英語ではSpecial Purpose Ledgers、コンポーネントはFI-SL。
ECC以降はNew-GLに取って代わられているとのことだが、それ以前に導入された会社においては、まだまだ現役。
概要
特別目的元帳とは、SAP会計におけるレポート出力・データ収集機能の1つ。
ざっくり言うと、SAP標準の元帳には総勘定元帳や利益センタ会計および原価センタ会計があるが、これらとは別にデータを保存し集計するための機構となる。
例えば会計伝票にない項目や原価センタや利益センタなどの組織単位を切り口に含めたり、SAPの勘定コードでなく親会社から指定されたグループ勘定でまとめる等のニーズがある。 テクニカルな話をすれば、総勘定元帳においてはテーブルGLT0*1に会計年度・勘定コード・事業領域で記帳結果をサマリされているが、それ以外の切り口を定義したSL集計テーブルを作成し、記録するというもの。
切り口
- 時系列 会計年度、会計期間、半期、四半期、週、日など。 確か会社コードに割り当てられている会計年度や、会計期間も適用可能だったはず。
- 組織項目 会社コード、事業領域、原価センタ、利益センタなど。
- 帳簿 ローカル元帳、グローバル元帳
- 通貨 取引通貨、管理通貨、グループ通貨など。
- その他の切り口 勘定コードおよびその他の勘定体系、製品の分類、グループ会社か否か、アジアやEUなどの地域など。
その他トピックまとめ
- レポーティング 一般的には、レポートペインタでのレポーティングを行う。 但しレポートペインタで作成できるレポートには機能制限があるため、あくまで「記録する」という行為のみをSLで行い、レポートは完全アドオンで行うという手もある。 また、一部のニーズとして外部システムへのインタフェースがあるため、単に記録したデータをインタフェースプログラムで送信するためだけの存在、というケースもある。
- 調整伝票の入力 総勘定元帳に影響を及ぼさない、FI-SLの中のみの調整伝票が入力可能。
- 項目の代入 伝票に入力された値から誘導するほか、代入の利用も可能。
- 計画と実績 実績データを集計するだけでなく、計画データの入力とレポーティングも可能。
- 配賦と付替 こちらも、可能。ただし、数字いじりに夢中になり過ぎないこと。
その他のSAP標準の集計機能との違い
ポイント | 総勘定元帳'' | 特別目的元帳 | 利益センタ会計 | 原価センタ会計 | 収益性分析 |
記録する対象 | 全てのBSとPL>勘定 | 全てのBSとPL>勘定 | 一部のBS項目と営業利益より上のPL勘定 | PL>勘定 | 原則は粗利より上のPL>勘定、プラス一部の販売費および一般管理費 |
代表的なレポート追加方法 | レポートペインタ | レポートペインタ | レポートペインタ | レポートペインタ | ドリルダウンレポート |
- ''''
- ''''
- ''''
- ''''
- ''''
【スポンサードリンク】
amazon_book_sap_system_implement is not found or not readable.
コメントはありません。 Comments/財務会計/特別目的元帳