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財務会計/原価

Last-modified: 2016-05-06 (金) 23:06:00

原価とは、ざっくり言えば、商品やサービスにかかった或いはかけたお金のこと。 人によって、或いは立場によって違う意味合いで使う言葉だったりするので、いまいち「コレが答えだ!」という定義があやふやだったりする。



概要

原価の種類

まず、一般的に使われる言葉としての原価と、会計上の言葉としての原価、業績把握や分析に用いる原価では意味が違う。

特に一般的に使われる原価という言葉は、立場や業種によって含めるものが違いすぎて一概に言えないため、もう少しブレイクダウンしてみる。

仕入原価

これは、わかりやすいかと思う。 だって、サプライヤからの調達費用でしかないんだもの。

もちろん、サプライヤとのコネクションを構築したり維持したりする手間隙お金はあるものの、基本的には買値と考えてよい。

卸売業や仕入先直送ビジネスにおいてはズバリこれが仕入原価であり売上原価

製造原価

こちらは、原料の仕入れ値と製造にかかる労務費、その他製造にまつわる費用を集計したもの。

トータルのコストでいうケースもあれば、完成品の数量あたりで計算したもの=単価を指すこともある。

品目原価

基本的には仕入原価や製造原価であると解釈して差し支えないのだが、輸入においては関税であったり保険料であったり、あるいは営業倉庫や製造設備に搬入する運賃があったりするわけで、これらを加算したもの。

在庫出荷ビジネスにおいては、この金額が販売時に売上原価となる。

売上原価

詳細は売上原価の項に譲るが、売り上げを生み出すために直接要した費用のこと。

いわゆる粗利の控除要素で、売上-売上原価が粗利となる。

販売原価

会社によって異なるが、販売原価や管理原価と呼ばれるものは財務諸表に直接関与しない管理会計的な原価であり、分析目的で使用される。

売上原価など各種原価に販売費および一般管理費の一部を加味したもの、或いは配賦したものなど、企業や業種ごとに定義はまちまち。

製造・流通・一般的な販売プロセスにかかったコストのみならず、プロモーションのイベントや広告までも含めた損益計算をしたりする。

まとめ前のメモ

直接費と間接費

基本的には製造原価計算の言葉で、簡単に言えば、その製品に直接帰属するものや原料や金額の投入を一意に把握できるものを直接費、そうでないものを間接費という。

例えば、ステーキ定食であればメインのステーキは○×社から仕入れたものを一人前150gで出している=一意に把握できるので直接費だし、ガス代および電気代なんかはステーキ定食にかかったお金なのかハンバーグ定食にかかったお金なのかを一意に把握できないので間接費。

明確な線引きのない概念的な言葉であり、例えば上記の例だと、その店でステーキ定食一種類しか出していなかったら全てがステーキ定食のためのコストなんだから一意になるわけで直接費であるし、大抵の場合はそうでないので間接費という分類が生まれる。

固定費と変動費

簡単に言うと、製造や売上によって比例するのが変動費、そうじゃないのが固定費。

例えば、お寿司屋さんで言えば、売れたら売れるほど魚も米も消費され、そこには金がかかるわけで、魚や米は変動費。

でも、どれだけ忙しくても、多少残業しても板前さんのお給料は比例しないし、家賃なんてのは営業していようがしていなかろうが無関係にかかるので固定費。

具体例については、こちら

「これは原価○○円程度なのに、××円で売っている!ボッタクリだ!」

たまにコレをいう人がいる。いわゆる原価厨。 だいたい、口にする人は直接材料費のことしか指していなかったりする。

売値ってのは、CMの費用だったり資金調達コストだったり間接部門の従業員のお給料だったり色々なものを含めているので、ラーメン屋やコーヒーショップを指してボッタクリなんていうド低脳もいるが、生暖かく見守ってあげよう。

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