財務会計/仮勘定
Last-modified: 2014-06-26 (木) 11:04:00
現実の財務会計の世界では馴染みのない、SAPの世界の仮勘定について。
概要 †
入金が一番わかりやすいのだが、まず入金では口座の残高が増えるという「結果」がまずありきで、どのような理由で振り込まれたか=殆どのケースでの対応する債権の引当と同時に行うことはできない。口座の残高が増える、という結果がありきである。 これを対応する債権が判明してから引き当てるのでは現実とのタイムラグが発生してしまうため、まずは口座残高を増やし、相手勘定を仮勘定とした仕訳を計上したうえ、その次に仮勘定と対応する債権を消し込むという手段が取られる。
他には、発注した在庫の受け入れの際に対応する在庫増と債務の計上においても仮勘定が用いられるが、こちらの世界では、タイムラグを無くすためという目的の他に、一般的には納品後に債務の計上を行うところ、所有権と危険の負担などに伴い債務の計上を先立って行い後から実際の在庫を計上するというプロセスを処理するという目的でも利用される。
もちろん入金や支払においては仮勘定を経由しないことも可能であるが、SAPを導入する規模の企業であれば処理件数が膨大となるためタイムラグが大きくなってしまうため、殆どの場合は採用した方がよいという所見。
- 銀行仮勘定(当座仮勘定) 実際の入金から対応する債権の引き当て、支払プログラムでの支払から、当座照合までの滞空時間。
- リベート仮勘定 販売リベート契約の世界の勘定。 ちゃんとバッチをまわしてさえいればバランスするが、期間外に期間内の取消すると残ったりする困り者。
- 出庫請求仮勘定 販売積送品ソリューションで用いる、「在庫は現実の払い出しに伴って減少させ、売上と売上原価の期間帰属を正すための仮勘定。
- 入庫請求仮勘定 他の仮勘定とは一線を画し、債務または在庫を表す。月末に振り替える。
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